『マグノリア』(1999) 9人の群像劇【過去と後悔、罪と罰。その本質は?】
人生は偶然の連続なのか? それとも必然なのか? こんな人におすすめ ・過去に捉われ進めない人 ・自分が許せない人 ・親が許せない人 ・舞台はロスアンゼルス、サンフェルナンド・バレーに実在するマグノリア・ストリート。すれ違う男女9人の24時間を描く群像劇 ・監督のポール・トーマス・アンダーソンは、俳優でテレビ司会者の父を持ち、映画スタジオやポルノ撮影所が立ち並ぶサンフェルナンド・バレーで育つ &n ...
『もう終わりにしよう。』(2020) これこそ誰しもが持つ世界だった!
❝チャーリー・カウフマン❞の世界がさく裂。それは時間軸なし謎に満ちた一方的な世界だけ。 こんな人におすすめ ・理解不能な謎だらけのセリフと映像が本作の魅力 →すべてがいちいち意味深 →だからこそ、観ている側は意味を見出そうと必死に追いつこうともがく →が、どうしても理論的に意味が通じない映像、セリフがつづく →途中で、あきらめそうになる… →しかし、各シーンだけを見ると飽きさせない映像ばかり ・映画の最後、すべての謎の答えがある! ・あ ...
『アダプテーション』(2002) もうひとりの自分が理想の自分として現れアダプテーションされる?!
❝蘭に魅せられ男❞にアダプテーション(適応)していく原作者の様子を脚本家を通じてアダプテーション(脚色)していく物語 こんな人におすすめ ・『マルコヴィッチの穴』で成功を収めた脚本家、チャーリー・カウフマン本人を主人公にした物語。監督は『マルコヴィッチの穴』に続きスパイク・ジョーンズだ →次回作の執筆に苦しむ脚本家として本人役として登場 →できれば、『マルコヴィッチの穴』を観てから本作を観ることをお勧めします ・脚本家自身が自分を設定するキャラクター ...
『マルコヴィッチの穴』(1999) ❝有名人の頭の中から世界をのぞいたら?❞【発想の特異さ】魅力
倒錯された世界に人間の欲・本能が目覚めてゆく こんな人におすすめ ・映画ならではの、奇想天外な物語が好きな人 →他人の、それも実在の個性的な名優であるジョン・マルコヴィッチの脳の中に15分だけつながる穴から、ジョンの立場になって世の中を経験できる、という物語 →マルコビッチ本人が本人役として登場 ・当時、コミカル&キューティで大人気の女優キャメロン・ディアスが汚れ役、同性愛者に目覚める役として登場 →その夫役、ジョン・キューザックも、さえない人形遣い ...
『ベティ・ブルー/愛と激情の日々』(1986) 一生に一度ぐらい、溺れる恋愛をしてみたい
常軌を逸していく女と男の愛情に激しく動揺しながら共感してしまう こんな人におすすめ ・人間の奥底に眠る、自分ではコントロールできない本能、潜在意識がゆさぶられる ・公開当時1987年、センセーショナルな内容と映像で、口コミから世界的に大ヒットへ →これほど好き嫌いが分かれる映画はない →日本でも、はまる人が続出 →こんな恋愛の方が実はリアルかも?! →個人的に本作がきっかけで、分かりやすいハリウッド映画からフランス映画に大きく趣向が変わる   ...
『ボーン・スプレマシー』(2004) ボーン3部作 2作目 /【超レア】1作目をしのぐ大ヒット!スパイ&記憶喪失もの
事件の真相が明らかにされ、新たなアイデンティティーが芽生える こんな人におすすめ ・CIA特殊工作員&記憶喪失サスペンス →賢さとキレのあるアクション、市中でのカーチェイス ・1作目をしのぐ大ヒット。シリーズものとしては珍しい!! →シリーズものは第一作より売れないと言われている ・失った記憶と事件の真相を追うサスペンスが物語を引っ張り、飽きさせない! ・とうとう「トレッドストーン計画」が明らかに。犯人を追い込んでいく様が ...
ロックミュージカル『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』(2001) 魂の叫びここにあり
人は愛を求め続ける。なぜなら己の存在理由だから。 こんな人におすすめ ・ロック好き、ミュージカル好きにはたまらない、伝説的なロック・ミュージカル映画 ・ドラッグクィーンとして、ありのままの自分をさらけだす生き様に、かれらの叫びに、震撼する ・97年オフ・ブロードウェイ初演から2年半のロングランヒット。観た人を熱狂させ、現在もキャストをかえ世界各地で再演し続けている傑作 →日本では三上博史、山本耕史、森山未來(演出:大根仁)、浦井健治、な ...
今村昌平監督『にっぽん昆虫記』(1963) 昭和を底辺で生き抜く【女の生き様が卑しくたくましく人間臭い】
女の生命力、欲、愚かさ、性。このすべてがあってこそ人間という生き物。 こんな人におすすめ ・小作人の娘として生まれ、昭和の時代を「女を武器」に生きてゆく ・生きることは、時にみじめで、みにくく、いやしい。そんな女の生き様がありありと描かれる ・父と娘の関係が、田舎独特で、きわどく、エログロさにド肝をぬかれる 見どころ ・昭和の時代、底辺で生かざるを得ないからこそ、うきぼりになる人間の卑しさとたく ...
『トゥルーマン・ショー』(1998) この世界を、日常を、まず疑え!!
結局、頼りになるのは自分の勘や本能!『自分を信じろ!!他人を疑え!』 こんな人におすすめ ・奇想天外なストーリーだが、妙に真実味がある ・世の中を疑っている人、逆に、何も疑わず信じ切っている人におすすめ ・陰暴論好き ・莫大なお金をかけてこの世界を作りこまれても、本能が真実を教えてくれる ・受賞歴 ゴールデングローブ賞(第56回 1998年度) 男優賞 ジム・キャリー/助演男優賞 エド・ハリス/音楽賞 フィリ ...
『無ケーカクの命中男/ノックトアップ』(2007) できちゃった!相手は最悪な男… あなたならどうする?
計画通りにならないのが人生… そのときどきの覚悟で人生は創られる?! こんな人におすすめ ・がちがちに人生設計を立ててる人、ちょっと計画がずれただけでウダウダと弱腰になっている人 ・アメリカで公開初登場第2位、興行成績1億4千万ドル超の大ヒットコメディー ・当時、アメリカのコメディーをけん引したスタッフによるえげつない笑い、ブラックなセンスが満載 ・大ヒット『40歳の童貞男』のジャド・アパトー監督作品。公開当時、アメリカで若手実力派のコ ...