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インディペンデント映画の現状「独立映画鍋」について

独立映画鍋をご存知ですか?

正式名は「特定非営利活動法人独立映画鍋」です。

どんな組織か、ごく簡単にいうと、
インディペンデント映画に携わる映画人のためのユニオンです。
もっとなじみある言葉でいうと
意味合いは”労働組合”に近いです。
具体的には、相互扶助と社会(公的機関)に対して
政策提言をするための組織です。

 

組織立ち上げの背景

今から7年前、
日本のメジャー映画(大手映画会社が手掛ける映画)と
そのほかの映画(ここでは主にインディペンデント映画)の二極化が
激しくなりました。
その背景には、シネコンの代頭により、町の映画館が
どんどんつぶれていきました。
さらにインターネットの普及とともにDVDも売れなくなり、
製作側の資金回収に大きな影響を及ぼします。
従来は映画製作の予算は、
DVDが売れることを見込んで
予算を組んでいました。
DVDが売れないと製作費が回収できず、よっぽど
映画館で興行を上げない限り、赤字となります。
町の映画館が消え、DVDが売れないと
今度は、中堅の映画会社がどんどんつぶれていきました。

大きな打撃を受けたのは、
インディペンデント映画です。
従来、インディペンデント映画を上映していた映画館が
どんどんつぶれていく、
企画を面白がって、一緒に作ってきた映画会社もなくなる…
そうなると、結局、
自分ですべてやらざるを得ない状況に陥ります。
当然、疲弊し、続けていくのは困難です。

映画文化を根底で支えているのは、
まがりなりにも、インディペンデント映画です。
そこから、新しい才能は誕生します。
『このままでは、この土壌がなくなる、
今、まさに日本の映画文化の危機である!』
立ち上がったのが、
土屋豊監督と深田晃司監督です。

詳しくは、公式サイト「独立映画鍋」をご覧ください。

そして、7年の月日が経ちました。

この7年で、映画鍋は何をし、何が変わったのか…
3月6日、2人が壇上に立ち、この7年を振り返り、今後を考えます。

鍋講座 vol. 41 7年目の独立映画鍋
~日本の独立映画はどう変わってきたのか、どう変わっていくのか~」

日時 3月6日(水) 19:00開場 19:30~21:30(終了予定)
会場 下北沢アレイホール
東京都世田谷区北沢2-24-8 下北沢アレイビル3F
http://alleyhall.music.coocan.jp/access/

■ 日本の独立映画界の変遷を映画鍋の歴史と共に振り返る
■ 映画鍋って何? 素朴な質問に答える
■ ゲスト映画人からのメッセージ
■ 公共の運動体としての今後の映画鍋を一緒に考える

詳細:公式サイト http://eiganabe.net/2019/02/10/2044

 

イベントに参加して…

上記イベントは、「独立映画鍋」の公式サイトにて
動画とともにレポートがアップされます。
詳細はそちらをご覧下さい。

公式サイト「独立映画鍋」

イベントに参加して、個人的な印象、感想としては、2点あります。
会場入りが遅れたため、参加できた範囲での印象としては…

1.大きなバックアップになるか、期待?!
元ユニジャパンの事務局長やアップリンクの代表、
諏訪監督、プロデューサーの市山氏など、参加されていました。
そういった方の後ろ盾が得られそうな気配を感じました。

2.新たな組織の指針が発表。
決定ではなく、あくまで仮のものでしたが、新しい指針は、
「多様性」が重んじられ、誰にでもオープンな組織である、ことが
非常に重要視されているように見受けられました。

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  • この記事を書いた人

Cineカエル

映画好きが高じて、映画業界を渡り歩いています。 自分が拾った映画にまつわる情報を「映画レビュー」、「動画配信」、「映画祭」、「映画を作る」という観点でまとめていきます。

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