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新海誠監督『天気の子』感想|評価 ★★★★☆ Very Good! 観る価値あり

新海誠監督『天気の子』評価 ★★★★☆ Very Good! 観る価値あり

総評 いわゆる”セカイ系”アニメの奥深さと、前作同様の音楽と描写の相乗効果とが、
映画として見ごたえがあり、結末の空恐ろしさに後をひく

鑑賞理由

 

『君の名は。』以来の新海誠監督と川村元気プロデューサー、

そして、 音楽がRADWIMPSという同じ制作陣”チーム新海”がそろう新作とあっては

次はどんな映画に挑戦したのか、当然気になります。

ただ、川村元気プロデューサーは

STORYという新しい会社の専属となり

東宝から距離を置いた形で新作に臨みました。

前作との違いという点においては

興味があるトピックです。

 

映画の背景

新海誠監督は、作品に流れる音楽、テーマ曲を

非常に大切にされています。

それは『君の名は。』で成功したように

音楽と物語の融合性がずば抜けていて

見ているものの心をわしづかみにしました。

映画に少しでもかかわる者にとっては

「音楽は第三のセリフである」は、

常識的なことですが

その相乗効果は群をぬいていました。

新海監督の感性をうまく引き出して

形にするためにRADWINPSを持ってくる、

この組み合わせの妙は、

プロデューサーの手腕なのかもしれません。

まず、脚本をRADWINPSに読んでもらい

楽曲ができる、

そして絵コンテがない時点で、上がってきた RADWIMPSの曲から

さらにイメージを膨らましていったようです。

(参考:映画感想レビュー&考察サイト「Cinemaruche」
記事“新海誠新作『天気の子』あらすじと主題歌。RADWIMPSの映画音楽が作品と調和する”)

 

キャスティング

 

主人公の2人の声を担当している新人は

さすが、オーディションから選ばれただけあって

声にまったく違和感なく、

最後まで見事に演じきっていました。

爽快さ、すがすがしさが二人の声にはあり

“若さゆえの成せる業”だけではない実力を見せつけられます。

他には、

声優としての小栗旬は自分は初めて耳にしましたが

キャラクターにうまくはまっていました。

 

感想

 

世間、社会からはじき出された少年少女が

行き場、居場所を失う―――、

見ず知らずの大人たちに救われながらも

正義をもって、社会、大人に抗っていく、

その背景には異常気象という大きな問題があり

もはや、社会も大人もどうすることもできない…

不思議な能力を身につけた少女は

その少年と、この世界と、どう折り合いをつけていくのか。

そこには、“愛”が、すべてであり、

愛なしでは、何も動かず、そして、何も始まらない。

そして、その結果、希望が生まれる、ことを

我々に伝えていました。

 

鳥居が結界となり、少年少女が行き来する様は

『君の名は。』でも描かれたように、

セカイ系には欠かせない重要なキーとなっているようです。

宮崎駿氏の世界観にも通じます。

映画の最後に描かれた東京の姿には

なんとも言えない空恐ろしさがあり

アニメの世界だから、ではすまされない

現実問題として、そこに堂々と描かれていました。

 

作品情報:

上映時間 114分
製作国 日本
公開情報 劇場公開(東宝)
監督 新海誠
企画・プロデュース 川村元気
原作 新海誠
脚本  新海誠
出演  醍醐虎汰朗 森七菜 本田翼  倍賞千恵子 小栗旬

公式サイト:https://tenkinoko.com/
Youtubeで予告を観る:


  • この記事を書いた人

Cineカエル

映画好きが高じて、映画業界を渡り歩いています。 自分が拾った映画にまつわる情報を「映画レビュー」、「動画配信」、「映画祭」、「映画を作る」という観点でまとめていきます。

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